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暗くなったディスプレイのバックライトを修理しよう (S-750編)



当サイトにある改造・修理は、ここのお決まりに同意出来る人だけ読んだり実行したりしくださいまし

さらに脅し。
バックライトは200V以上の電圧使ってますから、電圧出てるところが人や機材に触れると悲惨なことになりますよ。
慎重にやれば難しくはないけど、覚悟と責任をもって、丁寧に安全に。



改造前。点灯してても暗いです。。



分解。ディスプレイが露出するまでバラします。
慣れてない人は、外したネジ類のメモを一つ一つ記録して作業すると良いです。(長さやサイズが何種類かあるからね)
A4くらいの紙の上に種類ごとに並べて、紙にどこのネジか書き込んでおくと楽。



外したディスプレイ。S-750の場合は液晶パネルを固定している金具を外さないとEL板が外せない上、端子のハンダを外さないとEL板が取り外せない仕組みです。ちょっと面倒ですが頑張りましょう。



固定金具は、裏側でこのように爪で留められています。この爪を一つずつペンチでまっすぐに曲げて、金具を取り外します
金具は勢い良く強く曲げると金属疲労でモゲますので、軽く優しく開けてやってください。




固定金具を外した状態。この状態では液晶パネルのガラス面は軽く電極に乗っかっているだけです。再位置合わせが結構面倒なので極力ずらさないように。(ずらしちゃっても復旧は可能だけど)




EL板は液晶パネルの裏に差し込まれているのですが、端子がハンダ付けされています。暖めたハンダごてをハンダ吸い取り線と一緒に押し当てるとハンダが外れます。EL板を取り出してください。




買ってきたEL板を古いバックライトの発光面と同じサイズに切ります。切り口が甘いと発光に不具合が出ることもあるので、良く切れるカッターでスパっと切り落として下さい。(※写真はS1000のEL板)




EL板の裏側はこうなってます。

このEL板の場合は、左側の2本ある白帯部分が電極です。ここにインバーターからの電圧をかけてやると光ります。
ここに端子となる電線を取り付けて、それをいままでバックライトが繋がっていたインバーター出力につなげば良いわけです。EL板は熱に弱いんで、ハンダづけは不可です。
EL板の裏面・側面はこの電圧(200V以上)でバリバリ電気通ってますんで、実装するには絶縁物で包んでやる必要があります。
EL板によって電極位置が違うんですが(購入したEL板のマニュアル参照)、こんな風に横に電極部分を横に出してレイアウトすると、端子の配線がしやすいです。

新しいビニール線を適当な長さに切り、1cm程被服を剥きます。
新たに作るバックライトのEL板の端子部分にこのケーブルを接触させて固定することにします。
電極の端子は極性はありませんので、どちらにどちらを繋いでもOKです。

で、端子の固定法(すまん。写真ナシ)

電極の上に被服をむいたビニール線を乗せます。この際、芯線はよじらないほうが良いです。広がって隣の電極に接触しないように注意。
で、その上にホットメルトを少し、一滴垂らします。そして冷えて固まる前に、ガムテープ(紙製)の背中でギュっと圧着してやります。(ガムテの背は剥離材が塗布されていて、くっつかなくて良いのです)
付属の銀テープで固定するより、こっちが絶対確実。

僕も最初は、フィルムや銀テープで貼り付けたけど、数ヶ月して接触不良になったのよね。結局再びバラしてホットメルトで固定しなおしました。
だから写真ないのよ。


端子を取り付けたEL板を、絶縁のためラミネートフィルムで包んでやります。
サイズが大きめなんで、写真用のラミネートフィルムは使えないので、大き目のフィルムを表裏に貼ってやります。
まずは、二回りほど大き目のシートを2枚作り、裏紙の端の部分を少し切り取って張り合わせてやります。



張り合わせたフィルムの片面の裏紙を剥がして、そこに端子をつけたEL板を貼り付けます。空気入らないように慎重に。



片面が綺麗に貼れたら、裏面も紙を剥がして貼ってやります。空気入らないように端から慎重に。



撮影時にはラミネートフィルムの粘着力を使って端子と線材を固定したけど、後に接触不良になりました。見習わずホットメルト使いましょう。


この端子部分はじっくり目でチェックして、ちゃんと電極に線が乗っているか、隣の電極に触れていないかチェックしてください。
くどいですが、電圧高いですし、ショートなんかさせたら、悲惨なことになるはずです。


ラミネートフィルムの周囲を、以前のバックライトと同じ形に切り取ってやります。(※写真はS1000のEL板)



元のEL板の端子に仮ハンダづけ接続して動作試験。

ただし、インバーターからは200V以上の電圧出てますんで(しつこいけれど何度でも書く/笑)、不用意に触れると悲惨なことになります。
よっぽど自信のある人以外は、通電せずに一度ちゃんと組み立ててから、動作試験した方が良いです。
やり直しは面倒だけど、安全には換えられないです。

分解と逆の手順で組み立てて、端子をハンダ付け、その後残りの組み立てを行うと完成。綺麗に光ってます。



液晶のガラス面が端子とずれていたり、固定金具での締め付けが甘かったりすると、ディスプレイに表示できないラインが出ることがあります。
その場合は、まず金具の裏側の締め付けをもう一度しっかりカシめてやってください。
それでもダメなら、液晶の端子部分がズレている可能性があるので、金具を外して液晶をもう一度合わせ直してやってください。
トライ・アンド・エラーでの作業になるので、結構大変かもしれませんが、丁寧にやり直せば必ず復旧出来ますので、頑張ってください。

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